携帯電話から,「電話」という言葉がとれてしまう日が来るのだろうか? 携帯電話は,数年後,いちばん身近なモバイル機器となっている可能性は,高い。
NTTドコモの携帯電話向けデータ通信サービス「iモード」の契約数が8月8日,100万件を突破した。iモードは4月に139,000件,5月に258,000件,6月に523,000件と倍々に利用者を増やしており,NTTドコモでは,年内に400万件の利用を目標としている(NTTドコモのニュースリリース)。
携帯電話の行く道先には,今,二つの大きな分かれ道がある。一方が電話としての機能をよりきちんとすること。cdmaOneによる音質の改善は,電話としていちばん大事な,通話の心地よさを取り戻すIDOの狙いだ。そして,もうひとつの道が,情報端末という機能へのシフトである。しゃべるだけではなく,文字情報を入手したり,送信したり,さらには銀行振込やチケット予約までもこなす,すでに電話とは呼べない携帯ナビ(Knowledge Navigator)である。cdmaOneにも,同様のEZアクセスサービスがあるが,どちらかといえば,おまけ的なサービスであることを感じさせている。
利用者100万人突破に10ヶ月ほどかかったcdmaOneよりも,それを半年も経たず成し遂げてしまったiモードへの関心は高そうだ。特に普段からネットワークにアクセスしている人たちには,究極のモバイル端末として価値は高いだろう。NTTドコモは,たとえ電話を捨てても,次世代で生きていくデバイスを持っている,とも云える。
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